大口真神(おおくちのまがみ)

東征の旅のさなか、険しい山道に差し掛かった日本武尊

大鹿の姿で現れた邪神を退治しましたが、大山鳴動して霧が立ちこめ、道に迷ってしまいます。

そこに忽然と白い狼が現れ、道案内をして日本武尊軍を導きました。

日本武尊はこの狼に大口真神と名付け、守り神としてこの地に留まるようにと命じたのです。

 

吉福社中の神楽「大口真神」では霧に迷う日本武尊とその打開を、白い布をひるがえす大きな鹿との直接対決として表現しています。

登場人物

日本武尊(ヤマトタケル)

父景行天皇の命により、東征(東国征討)をした皇子。

邪神やまつろわぬ民との戦い、降りかかる天災など、

様々な苦難を乗り越えて旅をした日本神話のヒーロー。

 

大口真神

道に迷ったヤマトタケルを導き、窮地を救った白い狼。

ヤマトタケルから大口真神という名を賜り、山の守り神となる。

山岳信仰とも結びつき、武蔵御嶽神社、三峯神社などを筆頭に

「おいぬ様」として祀られ広く信仰されている。

大鹿の神

山の邪神が姿を変えた大きな鹿。

ヤマトタケルに野蒜(ニラのような植物)を使って征伐されるが、そのとき大山鳴動して霧が立ちこめ、ヤマトタケル軍を道に迷わせる。