海の神・大綿津見神は海底にある竜宮に住んでおり、七つの海を統べる偉大な神様です。
天孫の子・山幸彦(彦火火出見尊)が塩土老翁の導きにより釣り針を探しに海底へやってきた際、娘である豊玉姫を嫁がせ、大いに歓待します。
探していた釣り針だけでなく呪文の言葉、潮の満ち引きを操る宝珠を授け、地上へ送り返しました。
山幸彦が兄・海幸彦(火闌降命)に勝利し、豊玉姫との間に皇子をもうけることで、海神族と天孫族は一つになったのです。
「竜宮神楽」は海幸山幸の物語を、海底に住む竜宮の住人の視点から語る演目です。
宮中の優美な暮らし、天孫族・海神族の融合のため策を巡らせる大綿津見神、竜宮の外交官としての塩土老翁の活躍など、あまり語られていない魅力に触れ、海の神とその眷属たちの偉大さを描いています。
七つの海を統べる、偉大なる海神。
イザナギの禊の際に生まれたとされる。
娘の豊玉姫を天孫の子・山幸彦に嫁がせ、塩満玉・塩乾珠という宝珠と呪文を与えて兄の海幸彦に勝利させた。
漁や海運など、海にまつわる全ての事象の守護神として各地で奉られている。
日本神話に度々登場し、主人公を導く謎多き老人。
海幸山幸の神話では、兄の釣り針を無くして途方に暮れている山幸彦の元に現れ、竜宮に行くよう勧め、不思議な籠に乗せて海底まで送り届けた。
その正体は海と陸を結ぶ「潮」の神であり、竜宮から遣わされた外交官。
製塩の神としても信仰されている。
ワタツミの守護獣であり、竜宮の象徴。
ワタツミとともに舞い、その神威を知らしめる。
竜宮神楽の語り部。ワタツミに仕えていた官女。
昔を懐かしみ、栄華を誇った竜宮の姿を回想する。